The calm, clear water in Bird's Head allows corals to grow very near the surface in this unique environment.

ブルーカーボン

私たちは沿岸地域で気候変動を緩和します

© Burt Jones and Maurine Shimlock

 

マングローブ、海草、潮汐の湿地帯などからなる沿岸生態系は、気候の影響を和らげ、人々の幸福を高めます。

これらの生態系は炭素を大気や海水から除去し、植物や堆積物の中に蓄積させます。沿岸生態系によって固定される炭素は「ブルーカーボン」と呼ばれています。沿岸生態系は、地球上で最も多くの炭素を含む生態系の一つです。しかし、最も脅威にさられた生態系でもあります。いったん劣化や破壊が進むと、そこに蓄えられていた炭素は二酸化炭素として放出され、気候変動を進めてしまいます。

私たちの役割

コンサベーション・インターナショナルは、国際自然保護連合(IUCN)や国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の政府間海洋学委員会と一緒に、国際的なブルーカーボンに関する取り組みをリードしています。これは地球規模で沿岸と海洋の生態系を守り、健康な状態に戻すことを通じて、気候変動を緩和しようとするものです。私たちはこの取り組みを、世界中の中央政府、研究機関、NGO、沿岸のコミュニティなどのパートナーとともに進めています。

 

私たちの計画

政策の変更を働きかけます

私たちは、沿岸生態系の長期的な保全を確かなものにするために、沿岸及び海洋に関する政策と管理の改善に向けて地方及び中央政府と協働しています。さらに、私たちは、沿岸生態系が国際、国内、地方レベルで、気候変動緩和策に統合されることを目指しています。

沿岸地域の炭素を保全します

沿岸生態系が固定する炭素の価値が、徐々に沿岸生態系の保全と回復に向けたプログラムの中に組み込まれてきました。私たちは、途上国のプロジェクトの中でベストプラクティスを開発し、その有効性を証明していくことを通して、ブルーカーボンの保全を加速化させていきます。私たちは現場で必要な基準や方法を開発していくために、世界中の専門家と協働しています。

 

能力を高めます

長期間にわたって健全な沿岸生態系を維持していくためには、コミュニティや政府が沿岸生態系の価値を評価し、保全できる能力を構築することが重要です。地球規模でブルーカーボンを守り、次世代の専門家や政策決定者を育てていくために、私たちは、パートナーと一緒に専門家のネットワークを作っています。

© Matthew D Potenski 2011/Marine Photobank

これまでの成果

私たちは、コスタリカ、エクアドル、インドネシア、フィリピンなど世界各地で、中央政府がブルーカーボンを有する生態系を保全するための政策の策定やプロジェクトの実施を支援してきました。

 

ブルーカーボンを有する生態系の保全は、気候変動対策として欠かすことはできません。気候変動の緩和策と適応策の両方で重要な役割を有するからです。 

エミリー・ピジョン(コンサベーション・インターナショナル、戦略的海洋イニシアティブ、シニア・ディレクター)

 

Gulf of Nicoya, Costa Rica
© CI/photo by Ashton Jones

コスタリカのニコヤ湾におけるブルーカーボン

コンサベーション・インターナショナルは、コスタリカのニコヤ湾において、同国で最も豊かな入り江の多様なマングローブの生態系を守る取り組みをしています。ニコヤ湾のマングローブ林は、魚が生きていく上で欠かせない生息地であり、6千人を超える漁師の所得を支え、1世紀以上にわたって近隣に住むコミュニティの主な食料源になってきました。さらに、マングローブ林は水質を維持し、海岸の浸食を食い止め、堆積物の混入を抑えるために重要な役割を果たしています。残念なことに、これらの沿岸林は劣化し、失われてきているため、地元の経済に悪影響が及び、温室効果ガスを排出しています。現在はマングローブの回復と保全を通して、生態系を復元させる取り組みに注力しています。保全活動の中では、地元の学校を含むコミュニティに対して、気候変動への悪影響に適応し、炭素の排出を抑えるために、健全なマングローブが重要であることを伝えています

© Burt Jones and Maurine Shimlock

国際ブルーカーボン・イニシアティブ

国際ブルーカーボン・イニシアティブ」は、私たちがIUCN、UNESCOとのパートナーシップを通して始めた取り組みです。地球規模で沿岸部の海洋生態系を保全し、回復させることを通して、気候変動の緩和を進める統合的なプログラムを実施しています。

  • 科学と政策に関する国際的な作業グループの調整
  • ブルーカーボンを国際的な政策に統合するための支援
  • インドネシア、フィリピン、エクアドル、コスタリカなどにおいて、国がブルーカーボンの保全を進めていくための中央政府との協働
  • 沿岸生態系の炭素量を測り、モニターしていくために優先度が高い科学的な研究の特定と実施
  • 炭素を隔離・貯留するために沿岸生態系を保全する、保全及び管理手法の開発