ヴァルディヴィア森林(チリ冬季降雨地帯)
​San Pedro de Atacama, Chile. The Atacama Desert is the dryest region in the globe. Natural lagoons in the altiplano, formed by the thaw of andean snow, provide resources for a range of specialized plant and animal species.
© CI/Photo by Cristaino Nogueira
 

太平洋、アンデス山脈、アタカマ砂漠に囲まれ、陸の孤島と言えるこのホットスポットには、希少種を含む多様な現地固有の動植物種が生息しています。ナンヨウスギは、国定記念物に指定され、保護対象となっています。

また、このホットスポットでは、稀少なアンデスの猫、アンデスウサギ、アンデスコンドルが生息している他、爬虫類や両生類、淡水魚などの固有種の割合も、非常に高くなっています。

しかしながら、近年、過放牧、侵入種、および都市化によって、元来の生息地が破壊されてきました。現在、大規模な水力発電ダムと観光客誘致のための沿岸開発の2つは、チリの冬季降雨地帯(ヴァルディビア森林)が直面している大きな問題となっています。








概説

西に太平洋、東にアンデス山脈、北にアタカマ砂漠に囲まれた事実上の大陸島である、チリの冬季降雨地帯(ヴァルディビア森林)には、固有で豊かな動植物が生息しています。 このホットスポットはチリの北西部とアルゼンチンのはるか西端までの39万7142のkm²を含み、太平洋岸からアンデス山脈の尾根まで広がっています。また、チリの国土の約40パーセントと、サンフェリックス島、サンアンブロシオ島、フェルナンデス諸島など、沖合いの島々も含んでいます。

チリの北部中央地域は冬が雨季である一方、南部チリの北方地域は、一年中雨が降ります。冬季降雨地域は、典型的な地中海性気候地域(155.000 km²)と冬季降雨砂漠の非常に乾燥した地域(14万5000のkm²)のほぼ2つに分かれています。

より北側にある冬季降雨砂漠地帯の植生タイプには、沿岸部の霧 (camanchaca)がかかる広大な砂漠一帯と、より南側内陸部の“砂漠の花”(desierto floridoが含まれます。その他の植生タイプとして、沿岸部と内陸側のマキー(matorral)やサバンナ、落葉樹林、標高の高い山岳植生などが見られます。また、 アンデス山脈ふもとの西側斜面と海岸山脈の東側斜面の典型的なマキー (matorral) は、太陽の差し込む森林で、豊かで固有の草本類と地中植物種が生息していますが、海岸山脈西側の、より湿潤な気候では、うっそうと茂った森林が広がっています。高所地域では、典型的な地中海性の硬葉植生として、ナンキョクブナ林(Nothofagus)まで見られ、さらに、南緯39度以南から南部沿岸に沿っては、小さく突出した熱帯雨林が確認できます。