東アフリカ山岳地帯
​A baboon in the Guassa highlands, Ethiopia.
© CI/Photo by Robin Moore
 
 

東アフリカ山岳地帯のホットスポットは、アフリカの東端に沿って、北はサウジアラビアから、南はジンバブエまで分布しています。地理的に異質であるにも関わらず、ホットスポットを構成する山々は非常に類似した植物相が見られます。アルバーティーン地溝には、アフリカの他のどの地域よりも多くの固有の哺乳類、鳥類、両生類が生息しています。

このホットスポットにある山々を構成する複雑な地形は、世界でも類まれな巨大な湖、tanganyika湖 を作り出しました。この大きな湖のおかげで、東アフリカ山岳地域では、非常に多種多様な淡水魚が確認され、現在、617種の固有の魚類の生息地となっています。

多くの熱帯地域に見られるように、この地域の主要な脅威は、農業の拡大、とくに、バナナ、豆、紅茶のような、大規模プランテーションによるものです。もう一つの比較的新しい脅威は、人口増加に伴い、野生動物の肉の取引が増えていることです。これは特にアルバーティーン地溝では顕著な問題となっています。


概説

東アフリカのホットスポットは、幅広く点在しつつも、北はサウジアラビアとイエメン、南はジンバブエまで、生物地理学上、東アフリカの同系の山脈に囲まれています。100万km²以上のホットスポットは主に、3つの古代大山塊で出来ています。:一つ目が東アーク山脈と南部地溝で、ケニア南東部からタンザニア南部とマラウイに延び、東ジンバブエと西モザンビークには小さな外座層があります。二つ目はアルバーティン地溝で、ルワンダ、ブルンジ、ウガンダ、タンザニアとコンゴ共和国を含んでいます。3つ目はエチオピア高地で、エチオピアの大部分と、エリトリアとスーダンのごく一部をカバーし、大地溝帯に二分されています。

これらのつの主な大山塊に加えて、周辺の山々がこのホットスポットに含まれており、ケニヤとタンザニア高地の新生代火山(キリマンジャロ山、メル山、ケニヤ山、エルゴン山、アバディア山脈、他)、南西サウジアラビアのアシール山脈、イエメンの高地と東部ジンバブエのチマニマニ高地などがそれにあたります。

これら大山塊の多くは元々は火山で、実際、アルバーティーン地溝は活動中です。この火山と地震活動は、およそ3500万年前にアフリカとアラビア地殻構造プレートが分離したために起きました。これにより、シリアからジンバブエとモザンビークを流れる東アフリカ大地溝帯が生まれました。このホットスポットの山々を織り成した地質学的な変動が、タンガニーカ湖(深さ1471mで世界で2番目)、アルバート湖、タナ湖とマラウイ湖(ニアサ湖)など、世界で最も注目される、数々の湖を作り出してきました。

東アフリカ山岳帯ホットスポットの植物相は、非常に類似し、連続性があり、標高が上がるにつれて、その構成が変わっていきます。標高の下限は通常、1500-2000mとされていますが、東アフリカ山岳地帯の植生の南端と考えられる、南アフリカのナイズナの森は(このホットスポットには含まず。)標高300mメートルに位置しています。

ジュニパレスは北東、東アフリカの乾燥林に見られますが、最も広範囲に植生している樹木はナギです。竹の植生地域は2000-3000mで、ハゲニア林がその後3600mまで、確認できます。ナギやジユニパレスのように山林に良くある木々は経済的価値があり、エチオピア高地からのコーヒー(アラビアカコーヒー)や穀物のテフ(エラゴスティステフ)を含めた数種類の作物が栽培されてきました。

ルウェンゾリ山地、アバデア、エルゴン山、キリマンジャロ山、ケニヤ山とバレとシミエン山地のような最も標高の高いところでは、アフリカ高山地帯の植生は、一般的に標高3,400メートル以上で確認できます。アフリカ高山の植生は巨大セネシオ(ジャイアントセネシオ)やジャイアントロベリア(宿根ロベリア)、ヘリクリサムの低木などに代表されます。

東アーク山脈では、植生のタイプに 高地・低山植生帯、高山帯、亜高山帯、低地林が含まれ、高地のアフリカ山岳草原地帯と常緑低木植物群落などがそれにあたります。草原地帯はアフリカ南部の地溝における主要な生息環境である一方、森林は、保護された渓谷や山の尾根に見られます。

アルバーティーン地溝の山々の主な植生タイプは、山地林ですが、標高の最も高いところでは、氷河と岩が広がり、その下に、ジャイアントセネシオ、ジャイアントロベリアやボグが生息する高山湿地があり、続いて、ジャイアントヒース、竹、山林、山の中腹林、そして低地林、森林、サバンナなどのゾーンが広がっています。

アルバーティーン地溝には、パピルスとカレックス湿地帯だけでなく、温泉の他、昔、流れた溶岩流の痕に根を這わせた、特異な硬葉植物の植生(コンゴ共和国の東のヴィルンガ国立公園内)などが見られます。

エチオピアの高地、丘陵地帯には、森林の生長を支える一方、少しでも高い地域の森林は針葉樹に覆われています。3,000メートル以上になると、アフリカ高地の生態系は草原地帯と湿地帯から成り、豊富なハーブ層が広がる一方、さらに標高が高い場所の常緑低木群落はヒースによって覆われています。