㈱リコーとコンサベーション・インターナショナルによる植林CDMの新「方法論」を国連が承認‐日本で初。
 
 
気候変動対策と生態系保全の両立に向けて、企業とNGOが連携
(2月20日)- 国際環境NGO・コンサベーション・インターナショナル(本部アメリカ・ヴァージニア。以下、CI)が、株式会社リコーと共同で開発した植林CDMの新規「方法論」が、ボン(ドイツ)で開催された国連CDM理事会第29回会合において、2月16日に正式に承認された。植林CDMの方法論としては世界で7件目、日本で初のケースとなる。

CIは、ホスト国となる途上国の環境保全と地元コミュニティへの貢献をCDM事業の基準とするリコーと協力し、2003年から、エクアドル共和国のチョコ・マナビ地域での植林CDM事業の開発に取り組んできた。

この地域は、人口増加や農業・放牧などにより森林破壊が深刻化しているが、CIとリコーは、エクアドルの現地NGOとの連携により植林CDM事業・「チョコ・マナビ回廊における再植林コンサベーション・カーボンプロジェクト」(以下、チョコ・マナビCDM事業) を実施し、気候変動対策とともに、生態系の回復と地元コミュニティの持続可能な発展をめざす。

クリーン開発メカニズムCDM(注1)の中でも、樹木が二酸化炭素を吸収・固定する特性を利用した 植林CDM(注2)は、適切な計画と実施のもとで、生物多様性の保全と途上国(特に最貧国)のコミュニティの持続可能な発展に直接的な貢献をもたらすことが可能である。

これまでに承認された 植林CDM方法論(注3)と異なり、本方法論は農地を含めた様々な利用がなされている土地での植林CDMを想定している点が大きな特徴。

熱帯地域の途上国の多くでは、貧困や技術不足による持続的でない土地利用の結果、森林生態系の破壊が深刻化しているため、本方法論は、より途上国の実情に即しているといえる。本方法論の承認により、多くの途上国において、気候変動対策としてだけでなく、持続的な土地利用と生物多様性の保全につながるようなCDM事業の促進が期待される。

CIジャパン代表の日比保史は、「これまで日本企業は、いかに安く『排出権』を獲得するかに注目してきましたが、今後は、事業の「質」にも配慮し、幅広い見地から気候変動対策に取り組むことが求められるでしょう」と語る。

本方法論に基づき、リコーとCIは、チョコ・マナビCDM事業の国連承認を目指す。今年後半には、事業設計書(PDD)の有効化審査手続きを終える予定である。

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