オリンピック水泳金メダリストやパール・ジャムなどミュージシャンたちが絶滅の危機にあるウミガメを救うための "ウミガメ・レース"を支援- コンサベーション・インターナショナルとナショナル・ジオグラフィックが協力
 
 
(4月16日 アーリントン)- 環境NGOコンサベーション・インターナショナル(CI)とナショナル・ジオグラフィックの協力により、絶滅の危機にあるオサガメによる"ウミガメ・レース"が4月29日まで開催されています。11頭のオサガメが、餌場であるカナダの大西洋沿岸の冷たい海を4月16日に出発し、産卵場の暖かなカリブ海まで6000キロメートルの長旅を泳ぐ様子をレースに見立てています。人工衛星で追跡されるレースの様子がみられる www.GreatTurtleRace.orgでは、オサガメの現状や、保全のために何ができるのかを知ることができます。

ロックバンドの パール・ジャムR.E.M、また、オリンピック水泳金メダリストの アマンダ・ビアードアーロン・ピアソルジャネット・エバンスジェイソン・レザックカレン・ジョーンズエリック・シャンタルが、ウミガメたちの応援をし、レースに関するコメントをしています。また、オリンピックの"水泳の声"として知られるNBCのアナウンサーでオリンピックの選手ロウディ・ゲインズが、公式コメンテーターとして参加し、毎日CIから報告されるレースの状況を、オンラインで"コール"します。さらに、 サーファー、学校、ウミガメ研究者、NGOなどがレースを支援しています。

「ウミガメ・レースのすごいとろは、ウミガメの移動に関するデータを、レースという魅力的で面白い形に仕立てて、重要な科学的への関心を高め、人々に海洋保全への行動を促すことだ」とCIの副部長ロドリック・マストは述べています。

ウミガメとその生息地保全を訴えるパール・ジャムのギタリスト、ストーン・ゴッサードは、「ウミガメの運命、地球規模の海洋環境、人類は、きょうの選択で強く結ばれた。パール・ジャムは、ウミガメ・レースに参加できることを嬉しく思っており、ファンや友だちみんなにもレースに参加して楽しんで、パール・ジャムのウミガメ"バックスペーサー"を応援して、海を守る手助けをしてほしい」と語ります。

ナショナル・ジオグラフィックとCIは協力して、www.GreatTurtleRace.org というサイトを運営しています。このサイトでは、2週間のウミガメ・レースの間、実際にそれぞれのウミガメが移動するレースマップを見ることができます。毎日の更新報告では、水泳オリンピックメダリスト、サーファー・チャンピョン、海洋科学者などのゲスト・ブロガーのコメントが掲載されています。サイトでは、オンラインゲームで遊んだり、各週のスコアボードから寄付を行うこともできます。ウミガメ・レースに合わせて発売されるナショナル・ジオグラフィック5月号では、編集長のティム・アッペンゼラーによるオサガメの記事と著名な写真家ブライアン・シェリーの写真が掲載されます。

2007年に開催されたウミガメ・レースは、11頭のメスのウミガメによるコスタリカからガラパゴス諸島までのものでしたが、今年は、"男女混合レース"です。ロウディ・ゲインズは、「6000キロメートル以上のマラソンレース。ただ、単なる最終ゴール地点までのレースではなく、ウミガメたちは、潜水競争などのいくつかの競争をします。そして、大事なことは、このレースは4月29日を過ぎてもずっと続けられます。生き残りのためのウミガメのレースには終わりはありません」、と報告しています。

オサガメは、甲羅ではなく滑らかな上皮をもつその姿から、英名ではleatherbackといわれています。1億年以上前の恐竜の時代から海の中を泳いでいた生き物です。重さは約500キログラム以上にもなり、800メートルも深く潜れ、どの爬虫類よりも世界中に広く分布しています。現在、ほかのウミガメと同じく、オサガメも、混獲や卵の食用需要、沿岸開発、プラスチックごみを飲み込むことなど、人間活動の影響で危機的状態にあります。世界の数か所でオサガメは急激に減少しています。太平洋東部では、過去20年間で90パーセント以上も個体数が減少しました

レースに参加するウミガメからのデータは、カナダ・ウミガメ・ネットワーク(ノヴァ・スコシア・ハリファックス本部)の専門家がそれぞれのカメに取り付けた人工衛星タグから送信されています。集められるデータによって、ウミガメが、広範な生息環境の中でどのように異なる海洋環境を利用しているのかについて、より理解がすすみ、保全活動に役立てることができます。ウミガメ・レースは、重要な産卵地や餌場を守るための資金を集め、わたしたち―どこに住んでいるかは関係なく―が、ウミガメとその生息地を守るために何ができるのか、について知らせていきます。

「"遅くてもきちんと進んだものが勝負に勝つ"というカメに関する古いことわざがありますが、このレースが、オサガメが我々が思っているよりも早く減少していることを伝えてくれると思います。次世代のために、オサガメが豊かに泳ぐ健康な海を守るための責任ある決断をするために、無駄にする時間はありません。」とロドリック・マストは呼びかけます。

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