中国国家林業省、新規プロジェクトに CCB基準の採用を決定

 

中国の森林事業管理を担う国家林業省(SFA)は、気候変動、生物多様性、地元コミュニティに対する同時支援の達成に向け、新規プロジェクトの計画にCCB基準を採用することを発表しました。

CCB基準は、地球温暖化対策分野の先進企業やNGOが参加して2003年に発足した 「気候変動対策におけるコミュニティ及び生物多様性への配慮に関する企業・NGO連合(CCBA)」が開発した、植林などの土地利用プロジェクトにおける、気候変動対策、生物多様性保全、持続可能な開発への同時貢献を促進するための基準です。

中国政府は、1990年より一億ヘクタール以上に登る再植林活動を実施していますが、その多くが外来種による単一種植林でした。SFAの新規プロジェクトでは、CCB基準の適用により、固有種による二酸化炭素吸収を目指すとともに、事業計画段階から地元コミュニティと協働し、プロジェクトによってもたらされる便益がコミュニティへ還元されるよう計画・実施するものです。

SFAはCCBA、ザ・ネーチャー・コンサーバンシー、コンサベーション・インターナショナル、中国科学院などと連携し、雲南省および四川省の林業局による気候変動、生物多様性、およびコミュニティに配慮した新規プロジェクトを実施します。中国政府によるCCB基準の適用について、「大規模な自然保護に向け、政策転換の可能性が見えてきた」とZhang Shauang氏(ザ・ネーチャー・コンサーバンシー)は述べています。

新規プロジェクトは、京都議定書に基づくクリーン開発メカニズム(CDM)の活用を目指して計画される予定です。今回の雲南省および四川省の植林事業へのCCB基準適用について、Chunfeeng Wang氏(SFA二酸化炭素吸収源事業管理事務局・部長代理)は、「二酸化炭素吸収源事業を担う機関として、中国が実施する植林および再植林CDM事業の実施基準にCCB基準を融合し、先行的に適用することにより、今後は、中国全土の再植林活動に適用していくことを目指しています」と述べています。

 

CCB基準の策定において中心的な役割を果たしたコンサベーション・インターナショナルのジョン・ナイルズ(CCBAマネージャー)は、「我々は中国政府や他のパートナーとともに、歴史的な協働作業のスタート・ラインに立てたことを、大変誇りに思っています。CCB基準は、二酸化炭素吸収源事業、自然保護、コミュニティ参加、生物多様性保全などに関する世界を代表する専門家によって開発され、広く一般からのコメントも受け付けた上で、先ほど完成したものです。中国政府は、CCB基準に賛同し、コミュニティを主体とした生態系管理の重要性を新規プロジェクトに取り入れて行こうとしています。この協働プロセスにより、地元コミュニティへの貢献のほか、気候の安定、パンダをはじめとする同国の絶滅危惧種の保全など、各問題に対する相乗効果をあげることができるのです」と述べています。

 

「この連携の最終的な目標は、中国の森林生態系により提供される生態系サービスの認知を高め、森林再生事業に資する革新的な財政メカニズムを具体化することです。」と、コンサベーション・インターナショナル中国プログラム代表のLu Zhiは述べています。

 

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関連リンク: CIチャイナ・プログラム概要(英語)

 
 
 

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