ニューカレドニア
​Palm trees and mountains by the beach, New Caledonia.
© CI/Photo by Bruce Beehler
 
南太平洋に浮かぶニューカレドニアは、四国とほぼ同じ面積の中に、少なくとも5つ以上の固有植物種が生息する豊かな生態系を有しています。世界で唯一の寄生針葉樹(毬果植物)や、世界中のナンヨウスギ科樹種のおよそ3分の2が、このホットスポットだけに見られます。しかしながら、ニッケル採掘、森林破壊、侵入種などが生態系を脅かしており、特徴的なとかさを持つカグ―は、同じ科の中で、唯一、生き残っている絶滅危惧種となっています。



概説

ニューカレドニアは、世界のホットスポットの中でも最も面積の小さい地域の一つです(四国ほどの面積)。この群島は、南太平洋メラネシア地域の最南端、オーストラリアから1200キロメートル東に位置します。近年までフランスの海外領土でしたが、現在のニューカレドニアは完全自治まには至らないものの、実質上の政治的自治を持つ海外領邦への移行途上にあります。ニューカレドニア・ホットスポットの面積は 18,972 km2で、東側のグランドテール島(本島)とロワイヨテ諸島、北方のベロップ列島とサプライズ諸島、南方のイルデパン諸島から構成されています。また、さらに西方のチェスターフィールド諸島と、東方の無人島のマシュー島とハンター島も含まれていますが、ここは、政治的にニューカレドニアに依存していますが、陸上の生物多様性の価値は限定的になっています。

ニューカレドニアの生態系には、何種類かの自然植生が含まれます。かつて、常緑熱帯雨林が、この地域の約70パーセントを占めていましたが、現在は中央の山岳部に点在する窪地に残るのみです。比較的乾燥している西海岸地域には、硬葉樹林がところどころ見られ、島の南側1/3を占めているのは、標高を問わず、マキの灌木地帯です。高地に生息するマキは、約 100 km2の原生地のほとんどを占める一方、低地のマキは、この国で最もよく見られる自然構造となっています。この自然構造は、以前はこの国のたった5%ほどしか占めていませんでしたが、おもに火災の攪乱の結果、現在は、約 4400 km2(ニューカレドニア国土の23%)まで広がっています。その他の植生として、西海岸沿いにはマングローブ林があります。

今日、草地とニアウリ(Melaleuca quinquenervia)のサバンナは、6,000 km2(同国土の32パーセント以上)を占めており、ニューカレドニアを訪れる人や住民はこれがニューカレドニアの典型的な風景であるとしばしば思い込んでいます。実際は、繰り返し起きる火災や畜牛の放牧やシカの持ち込みなど、人間活動の結果によるものなのです。