マダガスカルおよびインド洋諸島
Anse Lazio beach on Praslin Island, Seychelles.​
© CI/Photo by Russell A. Mittermeier
 

マダガスカルとその周辺諸島には驚くべきことに、地球上他の地域には存在しない、8つの植物種、4つの鳥類、5つの霊長類が住んでいます。マダガスカルにいる50種以上のキツネザル科は、保全の象徴として広く世界に知られていますが、残念ながら人間が入植して以来、15種以上が絶滅の危機に追いやられてきました。

インド洋に位置するセイシェル、コモロ、並びにマスカリン諸島は、数種の絶滅危惧鳥類種が生息しています。また、セイシェルには、固有の両生類のセイシェルガエル、同じく固有の爬虫類のアルダブラゾウガメが生息しています。





概説

アフリカの南東沿岸沖の西インド洋に点在する島々が、マダガスカルとインド洋諸島のホットスポットを形成しています。その大部分は地球上で4番目に大きな島であるマダガスカル共和国が占め、独立国家であるセイシェル(アルダブラを含む)、コモロ、モーリシャス(ロドリゲスを含む)、フランスの海外県であるレユニオンとマヨット(コモロ諸島の一つ)、マダガスカル周辺の無人島群もホットスポットに含まれます。

マダガスカルとセイシェル諸島は超大陸であったゴンドワナ大陸から1億6千万年前に分離したため、その地のホットスポットは隔離された中で種が進化しているという実例が見られます。アフリカに隣接しているにもかかわらず、その島々にはアフリカ周辺で見られる典型的な動物群が全く生息していません。反面、アフリカ大陸のたった1.9パーセントの地域で、遺伝子や科の固有性水準が高いまま、非常に独自の進化を遂げてきました。

このホットスポットの植生は実に多様です。マダガスカルでは、島の東側の断崖沿いと、低地帯にある熱帯雨林は、西側沿岸沿いの乾燥落葉樹林に取って代わられています。最南端は、珍しい半砂漠有刺林(スパイニーデザート)で覆われています。また、島にはコケや地衣類が生える森林が生い茂る、ツァラタナナ山地やアンドリンギトラ山地を抱えています。固有種の多くが生息する西部の乾燥林と東部の熱帯雨林の北部の移行地帯であるサンビラーノ一帯には独自の固有種が沢山生息しています。

インド洋諸島は、比較的新しい様々な火山諸島(マスカリン諸島及びコモロ諸島)や、大陸物質の断片(セイシェルの主要島群)、アミラント諸島のサンゴ礁及びファーカー環礁群、コズモレド諸島やアルダブラ諸島群、5つの無人島群などによって形成されています。

火山島は標高が高く、最近まで深い森で覆われていました。実際、コモロ諸島とマスカリン諸島は時々、激しい雨量を記録します。(レユニオンでは、最大年間雨量は6,000ミリにも達します)。インド洋の最高峰は、レユニオンのピトン・デ・ネージュ(Piton des Neiges: 標高3,069メートル)で、観測史上最も激しい豪雨を記録したことがあります。1980年には、一週間で4.9メートルの雨が降りました)。それとは対照的に、セイシェル諸島では比較的、乾燥し。標高が低く、最も高いところでも、モーンセイシェル国立公園(Mourne Seychellois National Park)で914メートルしかありません。