2011国際森林年、今最も危機的な森林ホットスポット発表
 

 世界で危機的状況にある森林ホットスポットランキング
トップ10

201122日(米国、ヴァージニア州)国連の定める国際森林年の今年、コンサベーション・インターナショナル(CI)は森林保全の拡大による、生物多様性保全、気候安定と経済発展の重要性を世界に訴えていきます。

世界約40カ国で活動を展開するCIは、世界中で最も危機的な状況にある森林ホットスポットをランキング化して発表致しました。これらの森林は原生の90%以上が失われ、少なくとも1500もの固有(世界ではその地域にしか生息しない)種が生息しています。もしこれらの森林が失われれば、そうした固有種もこの世から永遠にいなくなってしまうことを意味しています。これらの森林には、周辺地域に住む10億人以上の住民の生活を支えており、人々は、森林生態系が提供する自然資源に直接あるいは間接的に依存しているのです。

世界の最も危機に瀕する森林ホットスポットのトップ10は、インド―ビルマ、ニューカレドニア、スンダランド、フィリピン、アトランティックフォレスト、南西中国山岳地帯、カリフォルニア植物相地域、東アフリカ沿岸林、マダガスカル&インド洋諸島、そして東アフリカ山岳地帯です。トップ10のうち、5か所のホットスポットがアジアから太平洋地域に集中しています。

※各地域の詳細は最後のランキング表をご参照ください。

森林は地球上の約30%しか覆っていませんが、陸域での生物多様性の80%にとって生息域であり、約160億人もの生計を支える収入源ともなっています。そして木々や花々、動物、微生物が森林の中で複雑に関係し合って生命体を形作り、このつながりがあることによって、清浄な大気や健全な土壌、医薬品、作物受粉、淡水のような、生命維持に不可欠な基本的なニーズを生みだしています。このように、森林はいわば自然界の工場のような機能を果たしているのです。

また、全温室効果ガスの排出量の約15%は、森林減少から由来するため、森林には、気候を安定化させる役割、すなわち、炭素を貯蔵するという優れた機能を持っているということがもっと認識される必要があります。今回紹介した危機的な状況にある森林ホットスポット10か所には25ギガトン以上の炭素を貯蔵している他、清浄な大気を作り、気候変動のすでに避けられない影響にも対処する役目を果たしています。

放牧、農業用地、鉱物採掘、都市化などによって、森林は急速なスピードで、破壊されていますが、これは、同時に私たち人間自身の生存能力も脅かすことにもつながっています。森林は単なる木々の集まりとして見るのではなく、私たちが生存するために不可欠なものを提供してくれることに気付かなければなりません。食糧、木材、住まいや安らぎの源である森林は、多くの国にとって、国の発展のために莫大な経済的価値をもたらしていきましたが、水の供給、土壌浸食の防止、炭素隔離など、他にも多くの計り知れない能力も備えているのです。

生物多様性保全や気候変動の問題に加え、現在、急速に注目されている地球規模の課題が、淡水の確保です。世界の淡水の4分の3以上は森林水系からもたらされるほか、途上国の主要な都市の3分の2は周辺の森林を清浄な水の水源としています。

世界人口は次の30年で6090億人にまで増加することが予想される中、毎年何100万ヘクタールと熱帯雨林が焼失し続ければ、水を手にすることが一層難しくなっていきます。海水脱塩という莫大なコストのかかる高価な方法以外、淡水供給を増やす方策が見つかっていない現状では、何としても今ある森林を守っていくことが現実的、費用対効果の高い手段だと考えられます。

国際森林年の今年、CIは、世界共通の重要な資産である自然林を管理し、保全していくことで我々は長期的なメリット得られるということを訴え、各国に働きかけを行っていきます。


◆生物生息地の残存率でみる、危機的状況にある世界の森林ランキング

 

 

ホットスポット

残存生息地

おもな植生

1

インドビルマ
(アジアー太平洋)

5%

熱帯林、亜熱帯湿潤広葉樹林

2

ニューカレドニア
(アジアー太平洋)

5%

熱帯林、亜熱帯湿潤広葉樹林

3

スンダランド 
(
アジアー太平洋)

7%

熱帯林、亜熱帯湿潤広葉樹林

4

フィリピン
(アジアー太平洋)

7%

熱帯林、亜熱帯湿潤広葉樹林

5

アトランティック フォレスト
(南アメリカ)

8%

熱帯林、亜熱帯湿潤広葉樹林

6

中国南西山岳地帯
(アジアー太平洋)

8%

温帯針葉樹林

7

カリフォルニア植物相地域
(北アメリカ)

10%

熱帯林,  亜熱帯乾燥広葉樹林

8

東アフリカ沿岸林
(アフリカ)

10%

熱帯林、亜熱帯湿潤広葉樹林

9

マダガスカルおよびインド洋諸島
(
アフリカ)

10%

熱帯林、亜熱帯湿潤広葉樹林

10

東アフリカ山岳地帯
(アフリカ)

11%

熱帯林、亜熱帯湿潤広葉樹林、山地草地と低木林


生物多様性ホットスポットについて詳しくは、http://www.conservation.org/sites/japan/priority_areas/hotspots/Pages/overview.aspx

国際森林年について ※林野庁サイト
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kaigai/2011iyf.html

 

 ###


関連する画像はこちらからダウンロードいただけます。http://bit.ly/fgltVM


森林ホットスポットの地図はこちらからダウンロードいただけます。http://bit.ly/iaY3Gh 

 

 

上記をご使用の場合にはクレジットを表記頂けますよう、よろしくお願い致します。


※表記クレジ
ット

コンサベーション・インターナショナル(CI)提供

 

 

◆日本国内のお

問合せ

先:

コンサベーション・インターナショナル

・ジャパン 磯部、白井
電話   03-6911-6640 
e-mail ci-japan@conservation.org  
URL:http://www.conservation.or.jp

 

 
◆米国本部のお

問い合わせ先:

Kim McCabe, U.S. Media Manager
kmccabe@conservation.org 
office: +1 703-341-2546;  cell: +1 202-203-9927

Patricia Yakabe Malentaqui, International Media Manager
pmalentaqui@conservation.org  
office: +1 703-341-2471;  cell: + 1 571 225 8345