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追悼:偉大なコンサベーショニスト、レオン・ラジャオベリナ​

​​【Photo】CI本部にて。オン・ラジャオベリナは、CIマダガスカルのプログラムを長年統括していた。

2018年1月11日、CIマダガスカルプログラムのカントリーディレクターを長年務め、卓越したリーダーでもあったレオン・ラジャオベリナがこの世を去りました。

ラジャオベリナのCIでの功績や果たしてきた役割は多大で、共に歩んできた仲間は多くいます。彼は20年以上にもわたって、CIマダガスカルのカントリーディレクターとして世界的にも貴重なマダガスカルの自然の保護に尽力し 、コミュニティを支え、政府さらには国際社会にも多大なる貢献をしました。

ラジャオベリナの長期にわたる功績は、マダガスカルの自然保護はもちろん、同国の金融安定化を含めた持続可能な発展、さらには国際的な経済開発全般に渡るものです。2003年には、当時のマダガスカル大統領を説得してマダガスカルの保護区を3倍にするとした国際公約を実現させ、その後の名古屋で開かれた生物多様性条約締約国会議(COP10)で合意された愛知生物多様性目標の保護区増加ターゲットの導入に先鞭を付けました。また、世界銀行を中心とした国際的な取り組みであるWAVES (生態系サービスの経済的価値評価)イニシアティブの運営委員会共同代表も務めるなど、国際的な指導力も発揮しました。

CIのメンバーとなる以前は、国際金融基金(IMF)理事、マダガスカル中央銀行総裁、同国財務大臣や米国駐在大使、さらにはマダガスカル大統領顧問を歴任し、同国として国際的な経済の発展、そして地球規模での自然保護の推進に大きく貢献しました。

ラジャオベリナへの感謝として、CIの会長であり、元CEOのピーター・セリグマンと、元プレジデントのラッセル・ミッターマイヤーは、彼らと彼らの働きにラジャオベリナが与えた影響について次のように語ります。

「レオンは、とても思慮深く賢いリーダーでした。彼は先見の明を持ち、早い段階から人間の幸福と、自然を保護する国家の力と積極性との直接的なつながりに気づいていました。そして、彼は財界の天才であり、自然が国々にもたらす経済的な価値、そして自然破壊が人々や国々に及ぼす経済的な危険を明らかにするための、国や世界での取り組みをけん引してきました。」

「レオンは『思いははるか上空に、足は地に(“head in the sky and feet in the mud”)』というCIの考え方を理解していました。彼は、世界の他のどんな場所よりも生物多様性の豊かさと経済的な貧困が対照的なマダガスカルで、経済的発展への道はすなわち生物多様性の保護と保全である、と繰り返しマダガスカルの国家指導者たちを説得することに成功してきたのです。また、レオンは優れたエコツーリズムの機会を創出することによって地域コミュニティへもたらされる利益を重視した、地域の保全努力を強化する一流のチームをも作り上げました。」


​​【Photo】 CIジャパンのマネジングディレクター日比とチーフデザイナー、ヘザー・ルカとともに。Photo by Kim McCabe


また、ラジャオベリナと長年一緒に仕事をしてきたCIジャパン・マネジングディレクターの日比保史は語ります。

「ムッシュ・レオンは、自然の人の関わり、経済と社会にとっての自然の価値を早くから認識し、その保全のために国内外で先見性ある取り組みを実現しました。生物学のバックグランドを持たない人でしたが、間違いなく世界的に卓越したコンサベーショニストであり、別分野から転身した自分のまさにロールモデルでした。また、大統領の顧問を務め、国際的にも一目置かれるような人物でありながら、誰とも分け隔てなく接するジェントルマンでした。いつもスーツを着こなし、穏やかな笑顔を湛えていたのが忘れられません。」

レオン・ラジャオベリナ氏のご冥福を心からお祈り申し上げます。​

CIジャパン一同
​2018年1月19日