中央アメリカ
 
 
 
中央アメリカの森林は、世界のホットスポットの中で3番目の広さを誇ります。幸運を呼ぶといわれるケツァールやホエザルなど、特徴的な固有種が多く、17000種に及ぶ植物が生息するほか、多くの渡り鳥にとっての重要な生息環境を提供しています。この地域の低山帯林は、現地固有の両生類にとって重要な生息環境ですが、その多くが生息地破壊、病害、気候変動などの影響を受けています


概観

中央アメリカのホットスポットは、中米のほぼ全土にまたがって、メキシコ中央部からパナマ運河までの全ての亜熱帯と熱帯の生態系システムを含んでいます。 これはグアテマラ、ベリーズ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、およびコスタリカの全土とメキシコの3分の一、パナマのほぼ三分の二も含んでいます。メキシコのホットスポットは、北は太平洋岸のシナロア(Río Fuerte)までと、メキシコ湾のシエアラマドレ山脈 (Tampicoの西)の中央部まで広がっています。また、チアパス、ユカタン、キンタナロー、タバスコ、カンペチェ、ベラクルス各州全域と、オアハカ、ゲレーロ、プエブラ、メヒコ、ミチョアカン、モレロス、ケレタロー、ハリスコ、ナヤリト、コリマ、グアナハト、サンルイスポトシ、ザカテカス、シナロア、ドゥランゴ、ソノラ、チワワ、タマウリパス各州の一部を含んでいます。なお、標高の高いシエラマドレ山脈の亜熱帯のマツ・オーク林はマドレア高木森林・ホットスポットに入っています。

また、このホットスポットには、カリブ海と太平洋の沿岸あるいは沖合いの数々の島を含んでいますが、ここは固有種が生息し、海鳥の巣があるなど、生物学的に重要な地域です。この島々には、レビジャヒヘド諸島、トレス・マリアス諸島、西カリブ諸島:コズメル(いずれもメキシコ領内)、バイア島(ホンジュラス)、ココス島(コスタリカ)プロビデンシア島とサン・アンドレス島(コロンビア)、コイバ島(パナマ)、クリッパートン島(フランス)が含まれています。

このホットスポットの生態系の特徴として、乾燥林、低地湿地林、山地林がモザイク状に複雑に交じり合っています。メキシコからパナマにかけた太平洋岸沿いに断続的に続く沿岸の沼地とマングローブ林は、標高が高くなるにつれ、広葉樹と針葉樹林に取って代わっていきます。山々の東側、カリブ海の低地は湿度があり、亜熱帯湿地林や熱帯雨林が生い茂っています。また、ホットスポットの南側には、広葉樹林や山地性の硬葉樹林が、雲に覆われた、険しい傾斜地を覆っています。