フィリピン大統領、新国家自然保全方針を制定
 
 
コーラル・トライアングルの豊かな海洋生態系を保護
(11月8日 フィリピン・バタンガス市)- グロリア・アロヨフィリピン大統領は、同国の独特で豊かな自然を守るため、新国家自然保全方針を定めた。まず、東南アジアのコーラル・トライアングルの中心部を重点地域として取り上げる。

「この国家方針は、現世代および将来の世代のフィリピン人の安定した生活のため、生物多様性を保護・保全し、持続的に利用していくものだ。」と、11月8日にバタンガス市のヴェルデ島での行事でアロヨ大統領がサインした大統領令に述べられている。

この大統領令は、すべての自然産物に言及するものであり、まず、フィリピン、マレーシア、インドネシア、パプアニューギニアにまたがるコーラル・トライアングルの頂部に位置し、世界でもっとも豊富な水揚げで知られているヴェルデ水路に、海洋保護区を設置することを述べている。

2004年にオールド・ドミニオン大学とスミソニアン協会がコンサベーション・インターナショナル(CI)と行った調査により、バタンガスからミンドロにかけてのヴェルデ水路において生物多様性が集中していることが明らかにされた。

ヴェルデ水路は、CIが2005年に立ち上げた"スールー・スラウェシ海景プロジェクト"の一部であり、タイマイ、ヒメウミガメ、アオウミガメ、ベラ、大型のハタ、大型の二枚貝など危機に瀕している生物種の生息地となっている。

アロヨ大統領は、海洋観光、交通、国際船舶などの要所であるヴェルデ水路を、"重要海洋回廊"と呼び、スールー・スラウェシ海景プロジェクトにおいて、CIおよびパートナー団体、およびバタンガスとミンドロ州の地方政府による貴重な海洋生態系の保全と国家と国民の生活を守るための努力を賞賛した。「われわれ全員にとって、持続的な開発を達成する過程において、いかに生物多様性を保持しながら利用していくのかのバランスが課題なのです。」と大統領は語った。

CI理事長のピーター・セリグマンは、この大統領令は、経済成長においての自然の重要な役割への新しいグローバルな認識を体言していると語る。すでに、マダガスカル、コスタリカ、リベリアなども、このような環境に配慮した成長の方針を打ち出している。

「アロヨ大統領は、現在そして将来、フィリピン人民のために自然資源を守ることへの先見的な一歩を示した。より多くの進歩的なリーダーが、健全な生態系が持続的に発展する社会の安定と生産性に貢献することを認識しだしている。」とセリグマンは述べた。

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