COP10閉幕。 CIが声明文を出しました。
 
 生物多様性を守る国際的な取り決めが決まる 種の保存と生息環境保全の大事な一歩 

  日本に集った世界のリーダー、陸と海の保護地域の拡大とABSについて歴史的な合意

名古屋 (20101030日): 生物多様性条約COP10で、地球の生物多様性保全についてなされた決定は、種の絶滅を減らし、開発途上国とそこに住む先住民族・地元コミュニティが、自らが守る森林や海の豊かさから利益を受けるための重要なステップになる、とコンサベーション・インターナショナル(CI)が声明を出しました。

 世界193カ国の政府から名古屋に集まった参加者がこの2週間、動物や植物の絶滅を避け、健全な生息環境を次世代に渡すために世界で実施すべき行動計画を話し合いました。8年前に作成した「2010年までに生物多様性の損失を顕著に減少させる」という目標は、世界全体では残念ながら達成できませんでしたが、本日の合意は、ずっと包括的で希望が持てる計画になっています。

 CIとしては、特に2020年までに地球上の保護地域を増加させるという目標が合意されたことを評価します。ただし、陸域17%、海洋10%という目標レベルは、まだ不十分だと考えます。保護地域は、生物多様性を守るための最も効果的な手法です。人間の福祉・幸福のために必要な生態系サービスを維持・確保するためにも、CIは、陸域25%、海洋15%が保護されるべきであると考えています。

 陸域の保護地域は、現状では地表面積の13%であり、17%に到達するためには、この差4%ポイントを戦略的に最も重要な地域を保全することで最大限の効果を発揮し達成することが必要と考えます。海洋に関しては、合意された目標は、現状の約1%から10倍の増加であり、野心的な目標と言えるでしょう。

 今回のCOPで最も対立した遺伝子資源へのアクセスとその利用から生じる利益の公正・衡平な配分(ABS)は、1993年の条約初期より対立してきた議題であり、今回合意に至ったことは、開発途上国にとって大きな成果といえるでしょう。

 1週目には、交渉の進展の遅さから、今回の名古屋会議が、昨年のコペンハーゲン会議に続く失敗になるのではないかとの危機感もありましたが、最終的に合意が出来たことにより、環境保全政策を導入し、現場での取り組みを促進するにおいて、このような国際条約の重要性が再認識されたといえます。

そして、COP10の成果として、最も評価されるべきは、日本が3日前に発表した20億ドル(約1640億円)にのぼる「いのちの共生イニシアティブ」が、条約の実施における資金面の重要性をすべての締約国に示したことだといえるでしょう。

                        ###

 コンサベーション・インターナショナル会長 ラッセルA.ミッターマイヤーの談話:

COP10は成功であり、国際的に非常に重要な成果である。交渉を難航させていた問題を解決し、次の10年で生物多様性を守るための20の目標からなる戦略目標が出来上がった。各国はそれぞれのアジェンダを超えて、地球の生物の将来とそれらが人間開発や貧困撲滅に果たす役割に焦点を当てることができた。はじめから楽観的に見ていたのだが、結果には満足している」

 「この合意は、非常に重要な時期になされたものだ。環境への不可は増え続けているが、これまでの対策は非常に弱かった。1ヶ月後にメキシコのカンクンで開かれる気候変動の会合との関係からも今回の会議は重要である。多くの国々がCBDと気候変動枠組み条約の間のより強い協力が必要と考えていた」

 ABSに関する合意が奇跡だとは思わないが、歴史的な合意であることは間違いない」