生物多様性条約第11回締約国会議プレスリリース
資源動員に関する提言
生物多様性条約第11回締約国会議
環境保護団体からの提言


「今こそ、保全への投資を増やすべき」
 
 

コンサベーション・インターナショナル(CI)、バードライフ・インターナショナル、ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)は、開発援助を20%増加すること、そして生物多様性のための国内予算を10%増加することを提言します。
 
 
インド、ハイデラバード(20121010日)
 生物多様性条約第11回締約国会議(CBD-COP11)では、私たちの生活を支える生物多様性を守る行動計画を実施するため、公的資金を大幅に増強する必要があります。
 
 生物多様性条約会議において、コンサベーション・インターナショナル(CI)、バードライフ・インターナショナルそしてネイチャー・コンサーバンシー(TNC)は、先進国が発展途上国に対して行う援助を、現在から2020年の間に年間20%ずつ、400億ドルから990億ドルに増やすことを求めます。そして全ての国に対して、生物多様性を保全するための国家予算を年間10%ずつ、2020年までに2050億ドルから3820億ドルに増やすことも求めます。
 
 CIの生物多様性・生態系サービス政策ディレクターのリナ・バレラは、「現在、生物多様性から受けている年間数兆ドルの恩恵と、もし私たちが生物多様性の保全に失敗した場合に後で払わなければならなくなる高額のコストを考えれば、これは自然を保護するためのささやかな投資に過ぎません。この投資は、環境だけでなく、長期的に健全な世界経済、持続可能な開発、そして貧困の緩和にも貢献するのです。」と語ります。
 
 2年前に日本で開催された、生物多様性条約締約国会議(COP10)においては、約200カ国が、2020年までに動物や植物の絶滅を防ぎ、環境を保全し、持続可能に利用するための20の「愛知ターゲット」に同意しました。ハイデラバードで2週間にわたって行われる交渉で鍵となる問題の一つは、そのために必要な資金をどう確保するかです。国連は、愛知ターゲットの実施を支援し、生物多様性保全の緊急性への意識を高めるために、2010年から2020年を「国連生物多様性の10年」と宣言しました。
生物多様性の保全に向けられる公共資金は、年間約50億ドルと推定されます。しかし、最近の調査により、愛知ターゲットを2020年までに完全に実施するために年間数千億ドルが必要なことが明らかになりました。
 
 ネイチャー・コンサーバンシーの国際政府交渉ディレクターであるアンドリュー・ドゥーツは「目標を実施するために必要な資金総額の正確な値がわからなかったとしても、生物多様性を守るために現在必要とされる資源を満たすためですら、より多くの資金が必要である事は明らかです。我々はこの事実に基づき、実現可能な最初の段階を提案しているのです。」と語ります。
 
 バードライフ·インターナショナルのグローバル生物多様性政策コーディネーターである、カロライナ・ハズィーンは、「必要な資金総額がかなり大きいように思えるかもしれませんが、現在の資本の使い方を見直すことで達成することができます。乱獲、森林伐採、環境への影響が大きい農法や化石燃料の使用などを助長する、有害な補助金を見直せば、天然資源の持続的利用と、生物多様性の損失の阻止に大きく貢献するのです。」と結論付けます。
 
 生物多様性を保全できない場合、受粉機能、洪水の調節、水のろ過やエコツーリズムなどの生態系サービスが損なわれ、損失は年間数兆ドルに上ります。事実、現在、化石が示すより100倍から1000倍のスピードで絶滅が進んでおり、恐竜が絶滅した6500万年前以来、最も深刻な状況です。私たちの知らない所で、20分に1種が姿を消しているのです。
 
 
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