カリブ海の秘宝
 
 
カリブ海・アンティル諸島(オランダ領)サバ瀬で、探検隊が新種の魚、海草を発見 (ワシントンDC)- 2006年1月、CIと蘭領アンティル政府、スミソニアン自然科学博物館の科学者による2週間にわたる調査により、魚類、海草類、他の海洋生物の新種が、いままでほとんど研究の対象とされてこなかったサバ瀬環礁で発見された。

調査に関った科学者たちによれば、世界で3番目に大きい環礁であるサバ瀬環礁が、カリブ海で最も豊かな海洋の生物多様性を有するという。 サバ瀬環礁は、プエルトリコの250キロメートル東南に位置する、サンゴ礁に縁取られた海底山脈であり、暴風と強い潮の流れという厳しい状況のなかで潜水調査が行われた。

「調査の間、実に毎日、新種を発見した。」とCIのカリビアン生物多様性イニシアティブ代表マイケル・スミスは語る。2種のゴビ(ハゼ科)を含む新種の魚類を発見し、200にのぼる魚類種を記録した。

蘭領アンティル政府自然省の海洋生物学者であるポール・ホエジェス(Paul Hoetjes)は、この調査は、とりわけ地元住民に益するようこの地域を保護するため重要だとしている。「サバ島の1500人ほどの地域コミュニティの人々は環礁から生活の糧のほとんどを得ているが、サンゴ礁はダメージを受けている。」

近隣のセント・ユースタティウス島(St. Eustatius Island)に石油輸送用貯蔵庫があるために、環礁での海上交通は石油タンカー等も含めかなりの数にのぼる。セント・ユースタティウス島領海での係留費を節約するために、船舶がサバ瀬にアンカーを打つことによるダメージは、脆弱な生態系を破壊する。

また、巨大船舶の航行により、小さな漁船を使う零細な猟師は仕掛けた罠を放棄するなど伝統的漁場をあきらめねばならない状況になっている。

地元漁師の一人、レロイ・パタソン(Leroy Peterson)は、「科学者たちにより他のどこにもいない新種の魚が発見された。ノー・アンカーゾーンを作るべきだ。大事なものを守るためには、厳重な管理が必要だ。」と語っている。

他に類を見ない海洋生物の多様性と環礁のサンゴ礁の傷つきやすい状況のため、サバ瀬は、国際海事機関(IMO)の定める"特に敏感な海域(PSSA)"の有力な候補になっている。