水の危機
© CI/Photo by Russ Mittermeier 
脅威とそれに対する革新的な政策 

淡水生態系を脅かす最も差し迫った脅威は、水力発電用ダムと農業用水の利用の2つです。アジア、アフリカ、ラテンアメリカでは、今後10年の間にダム建設が劇的に増加することが予想されますが、これらのダムの多くは淡水生態系に深刻な影響を及ぼすことが予測されます。

コンサベーション・インターナショナル(CI)とそのパートナーは、農作物の灌漑にエネルギーと十分な水が必要であることは理解してしますが、健全な資源の利用計画と管理を通じて、複数のメリットを同時に引き出すことは可能だと確信しています。

脅威への挑戦:資源利用計画の一元化

エネルギーと自然が提供するサービスの費用便益の問題に答える方法の一つは、一元化された資源利用計画です。水資源プロジェクトの場合は、生物多様性と生息地の喪失を最小限に抑えながら、人間の生活に必要な水と電力供給サービスを最大化する方法を決定することです。

例えば、CIは、中国とカンボジアにおいて、エネルギー需要、予想されるエネルギー生産量、人々が再定住するにあたってのコスト、堆積、生物多様性の喪失に基づき、水力発電ダム計画の費用対効果を比較しました。これらの要素はいずれも、低リスク、低コストの給水・エネルギーサービスの選択に向けた論拠の形成に役立ちます。

カリフォルニアのような州や、イスラエルのような国でも同様のアプローチが経験的に実証されました。カリフォルニア州とイスラエルは、どちらも非常に革新的な公共政策、市場主導の公益事業規制、最も低コストで低リスクの電力・天然ガス・水道サービスに対する市場インセンティブを導入しています。

脅威への挑戦:効率の向上

高い費用対効果で淡水に対する人間の需要を満たすことができるもう一つの方法は、効率の向上です。農業は、水需要の3分の2以上を占めますが、在来式の農作物灌漑に使用される水の最大80%が無駄に使われています。

CIはまた、Water Stewardship Allianceや、その他のパートナーシップを通じて、水の利用効率と水質基準を調査しています。淡水問題は世界規模で非常に深刻で、複雑であるため、革新的かつ、最先端の解決策が求められます。

私たちは、最新の政策と経済的手段を利用する整備し、淡水生態系が人間社会に提供する貴重なサービスを定量化し、手付かずの生態系から人々がどれだけの恩恵を受けているかを示すことで、淡水生態系に対する脅威を知らせています。

例えば、CIは他の団体と連携し、国連水路条約(United Nations Watercourse Convention)の採択を後押ししました。この条約は、国境を越えた水利紛争や資源管理に関する問題の解決に役立っています。