食料
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国連食糧農業機関(FAO)は、食料安全保障を、「全ての人が、常に活動的・健康的生活を営むために必要となる、必要十分で安全で栄養価に富む食料を得ることが出来る時に実現する状態」と定義しています。

コンサベーション・インターナショナル(CI)が新たに立ち上げた食料セキュリティプログラム(Food Security Program)は、この食料安全保障の問題に正面から取り組むものです。CIは、長期的な食料安全保障を確保するためには生態系の健全性が不可欠であることを実証すると同時に、農業生産と資源保全が相乗効果を生みだせるように、現場と政策レベルの両方からアプローチして、持続可能な生計手段を推進しています。

環境保全を機能させるには、現地コミュニティの協力が不可欠とCIは考えています。こうした独自のパートナーシップが、人々と自然にどのようなメリットを与えているかをご紹介します。 詳しい情報はこちら(英語)

食料安全保障への取組み

現在、世界人口のかなりの割合の人が食料供給に不安を抱いています。世界の食料生産は60億人相当分のニーズを満たせる量ですが、およそ10億人の人々は、1日に必要な蛋白質とカロリーを摂取できない状態にあります。 2009年国連環境計画(UNEP))

現在、世界の食料安全保障の問題となっているのは、主に食料へのアクセスに集約されます。この問題は、ほとんどの場合、貧困と結びついており、従って、食料安全保障の問題は、生活と一体的に関係していることが分かります。人々が必要な食料を得るための持続可能な経済的手段を持てるようにすることは、食料安全保障の重要な要素の一つに取り組むことになります。

こうした状況の中で、長い間軽視されてきた農業が、特にアフリカでは、食料安全保障と生計の両方を満たす手段として、再び農村開発の潜在的推進力と見なされるようになっています。

豊富な食料の確保

今後27億人も人口が増加すると見込まれ、所得の向上、消費パターンの変化に伴い、世界の食料需要は2050年までに倍増すると予想されます。

こうした食料需要増大は、バイオ燃料の原料などの非食用穀物に使用される農地面積の拡大、農地の劣化、気候変動が農業や漁業資源の減少に与える影響、野生生物狩猟によって脅かされています。

今、貧困と将来の食料需要は、持続可能な方法で管理された農業・漁業への巨額の投資を必要としています。そして支援者は、この難題の解決に向けて活動を強化しています。

 しかし、こうした投資が環境に及ぼす影響はあまり理解されているとは言えません。自然のサービスと直接結びつきを持たない限り、これらの投資は、相当に破壊的な環境影響を引き起こすでしょう。生態系サービスを開発アジェンダに取り入れることは、食料安全保障問題の実現可能な解決に欠かせない部分です。