CIの戦略
© Frans Lanting
 

地球上の様々な地域の人々が気候変動の影響を受けていることは、もはや否定できません。そして、最も大きな影響を受けるのは、主に発展途上国の貧困層にある人々です。現在世界では5人に一人が、一日1ドル以下での生活を強いられていると言われています。

CIの戦略のひとつである
生物多様性ホットスポットは、生物多様性が豊かでありながら破壊の危機に瀕する地域です。現在世界に35か所指定されているホットスポットは、主に発展途上国に集中しており、およそ13億人が居住しているといわれています。ホットスポット内の多くの地域では、多くの人々が森林などの豊かな生態系から提供される自然資源や生態系サービスに直接的に依存した生活を送っています。

一方で、日々の生活のために森林を焼き払い、あるいは木材として伐採し、持続的でない農業を行っている例も見られます。多くの場合、より持続可能な生計手段があっても、それを取り入れる機会や資金、技術が不足しているため、持続的でない手段を選択せざるを得ないことが、さらなる森林破壊の原因となっています。森林破壊は、ホットスポット内の多くの地域において、自然生態系への脅威のひとつとなっており、また水資源供給や気候調整、自然災害緩和など、生態系サービスの基盤となる生物多様性の喪失にもつながっています。

地球温暖化の主原因である人為的な温室効果ガス排出量のおよそ16%は、森林の農地への転換など、土地利用の変化により森林に吸収・固定されていたCO2が大気中に放出されることに起因しています。これは、世界中の車両、船舶、飛行機などの運輸セクターからの排出量に匹敵します。このような大規模な森林の消失は、そのほとんどが熱帯原生林において起こっていますが、これは気候変動だけでなく、地球規模で生物多様性への重大な影響をもたらします。

このように、貧困、生物多様性の喪失、そして気候変動は、森林破壊を介して、負の連鎖反応を起こしながら、さらに貧困を悪化させるという悪循環を生み出していると指摘されています。そして、途上国では森林破壊を減少させるための技術的・財政的支援が不足しており、効果的な森林保全が実行されていないのが現状です。今後2050年までに、地球の人口が27億人以上増加し、食糧需要も倍増することが予測される中、持続的な農業方法の普及や森林保全とのバランスを図ることは大変重要であり、様々な支援が必要とされています。


緩和 】

REDD (Reducing Emissions from Deforestation and Forest Degradation/森林の減少・劣化に由来する排出の削減)
植林/再植林 CDM (A/R CDM)
ボランタリー市場を利用した、カーボンマーケット

【 適応

自然を利用した適応策 (Ecosystem Based Adaptation)