中国南西部山岳地帯 FCCBプロジェクト
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中国南西部山岳地帯 FCCBプロジェクト

気候変動、コミュニティ、生物多様性の保全を目指す森林再生事業

中国南西部の山岳地帯と、隣接するチベット高原地帯は、中国の主要な河川の上流を形成しており、全世界の人口の45%を持つアジア地域へと水を供給する重要な水源地です。1998年の揚子江の氾濫による災害後、洪水や土地の侵食による被害を防ぐために、中国政府は中国国内の荒廃した森林を回復するための計画を立ち上げました。一方、植林の多くは現地固有以外の植物を利用した、単一種の造林に集中しており、それらの森林には、自然林が生み出す多様な生態系サービスを供給することができませんでした。

FCCBプロジェクトの概要

CI中国プログラムでは、中国国家林業局(SFA)、ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)との協働により、2004年より現地固有種を使った森林再生事業に着手し、生物多様性の保全と同時に、気候変動の緩和とコミュニティの能力開発支援を目指しています。このプロジェクトでは、生物多様性の保全上特に重要な地域において、政府とともに再植林と自然植生の再生に取り組んでいます。生態系を回復することは、生物多様性の保全上重要です。現地固有種による植林は、外来種による植林に比べ、より効率的に土壌や水を保全し、害虫や病害、森林火災によるリスクも軽減されます。本プロジェクトの立ち上げには、米国の3M社が賛同し、支援を実施しました。

気候変動、コミュニティ、生物多様性保全の3つに対し明確な効果を創出することを目指しています。また、地域を激しい土壌浸食や洪水による被害から守ると同時に、絶滅の危機に瀕する生物種に重要な生息地を提供しています。本プロジェクトは、20071月に、世界で初のCCB基準のゴールド認証を獲得しました。FCCBプロジェクトは、その後さらに対象地域を四川省北部へと拡大し、中国南西部山岳地帯ホットスポットにおける保全戦略のひとつとして、四川省林業庁やコミュニティとともに取り組んでいます。本プロジェクトも200911月に国連CDM理事会に事業登録され、中国で2番目、四川省で初のAR-CDM登録プロジェクトとなりました。