コーヒー生産を利用した「生物多様性保全と気候変動緩和」プロジェクト
© CI/photo by Max Villalobos
コスタリカとパナマの事例

コスタリカとパナマの国境をまたがって拡がる中米最大の自然保護区ラ・アミスタッド生物保護区は、複数の自然保護区や先住民居住地区を含む、生物多様性の豊かな地域です。

保護区の緩衝地帯の主要な経済活動のひとつは、コーヒー生産で、農園での労働力である約3万人の先住民族・ノベ族を含む、地域の人々の生計を支えています。このため、このプロジェクトでは保護区周辺のコーヒー農園に、シェイドツリーを利用した日陰栽培農法を取り入れたコーヒー農法を取り入れるとともに、環境や人権に配慮したコーヒー生産方法に取り組んでいます。さらに現地固有種を利用した森林再生をコーヒー農園の周辺に実施することで、コーヒー農園と森林を生態系コリドーとしてつなぎ、絶滅危惧種も含む様々な生物種を保全することを目指しています。

また、活動の結果、自然保護区周辺地域への開発の圧力を弱め、森林の保全に貢献することで、森林の再生による二酸化炭素の「吸収」と森林の保全による二酸化炭素の「排出の削減」の双方から、気候変動の緩和に貢献することを目指しています。

2007年、パナマのコーヒー生産地ボルカンでは、気候変動の影響による雨季の長期化が報告され、雨季や雨量の変化によるコーヒーの栽培や品質への影響が多くのコーヒー生産農家から報告されました。コーヒー生産は雨量や気象状況に大きく左右されます。

今後免れることができない気候変動に備え、地元のコーヒー生産農家が、環境教育活動を通じて、コーヒー生産を通じた環境保全への貢献の重要性を認識するとともに、気候変動によるコーヒー生産への影響を認識し、気候変動に「適応」するための対策について理解することは、地域の持続可能な発展にとっても大変重要です。

本プロジェクトは、現在トヨタ自動車株式会社の「トヨタ環境活動助成プログラム」の支援を受け、実施しています。