生物多様性条約

ポスト2020-生物多様性保全の新しい取り組み

 

2018年11月エジプトで開催されている第14回生物多様性条約締約国会議へ向けて、CIと他7つの組織(グローバル・ユース・バイオダイバーシティネットワーク、Rare、英国王立鳥類保護協会、ネイチャー・コンサーバンシー、ピュー慈善信託、野生生物保護学会、WWF)は、ポスト2020生物多様性目標およびフレームワークについて提言書をまとめました※下記リンク参照。

本稿では、目標の種別と目標の論理構造、およびそれらの相互関係について、締約国とオブザーバーの間で協議を開始することを目的としています。 要点は下記の通りです。

  • 2030年へ向けた、明確な頂点目標
    私たちは、誰もが自然が持つ基本的な役割を理解し、かつ伝えることができる、明確かつ共通の目標(パリ協定での2度目標のように)を打ち立てることを求めます。 この「頂点目標」は、2030年に見たい生物多様性の状態に焦点を当てながら、種、気候、食糧、水などの自然の多面的価値を認識して構築する必要があると考えています。持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定の達成に不可欠な、自然地域の保護と持続可能な管理を確保するために、生物多様性の枠組みを策定すべきです。
  • 定量的な目標
    「頂点目標」を発展させるためには、生物多様性のあらゆる価値を維持するために保護地域または再生する必要がある特定の地域を明確にするべきです。またそうした地域が、種の絶滅を食い止め、種の豊かさを維持し、生態系サービスの流れを確実にするために、世界中で生息する生態系の比率を特定し、空間的に定量化されるべきです。 これらの目標数値の合計が「頂点目標」を定義することにつながります。
  • アクションのための明確な目標
    明確にされた目標の達成に向けて、各国が取るべき行動について、具体的でわかりやすいガイダンスが必要です。

 

COP14の会場で、CIは下記のサイドイベントに関わっています。

CBD COP14

 

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生物多様性条約 (Convention on Biological Diversity/CBD) とは

1992年に国際連合により採択された​国際条約で、地球規模での生物多様性の保全、持続可能な資源利用の促進、そして遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な分配の推進を目指しています。​ 生物多様性条約締約国会議は、遺伝子資源や生物種、生息地、淡水供給から気候調整の役割を果たす生態系サービスを守るため、確固たる保全戦略を発展させる上で、極めて重要な役割を担っています。