​​​​​​​​​​​​​​​​​​​CBD-COP12に向けた

CIのポジション・ペーパー (資源動員) ​

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​©CI/photo by Yoji Natori​​​

​生物多様性条約第12回締約国会議 CIのポジション​

生物多様性の保全と持続可能な利用について2010年に合意された、「生物多様性戦略計画2011-2020および愛知目標」は、ほぼ中間点に来ています。生物多様性条約 (CBD) の第12回締約国会議 (COP12) が、今年10月に韓国のピョンチャンで開催されます。この会議で正式に発表される世界生物多様性概況第4版 (GBO4) では、これまでの取り組みの進捗について、「前進はしているが、目標の達成にはまだ不十分」と評価しています。この状況の原因のひとつとして、取り組みを進めるための資源(資金、人材、技術など)が不足していることがあり、資源動員の国際交渉を前進させることが、COP12のもっとも重要な議題となっています。この課題に対し、コンサベーション・インターナショナル (CI) は、バードライフ・インターナショナル、ザ・ネイチャー・コンサーバンシー、WWFと共同で、ポジションペーパーを発表しました​​。その内容をご紹介します。
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「どれだけの資金が必要か?」から、「どうやって必要な資金を供給するか?」へ!

資源動員に関するハイレベルパネルは、愛知目標の達成のためには世界中で年間1500億~4400億ドルが必要と推計しました。その後行われた地域別、国別の検証でも、この値が妥当であることが示されています。従って、我々は「どれだけの資金が必要か」については、既に十分な情報が揃っていると考えます。今求められているのは、必要とされる資金規模と現状との間の大きなギャップを埋めるための行動です。対策を先送りすればするほど、今後の対策のコストが高くなるだけであることを認識する必要があります。

そのため、我々は
  • 2012年のCOP11 (ハイデラバード) での合意を速やかに実施すること
  • 生計確保、貧困削減、持続可能な開発推進に資する生物多様性と生態系の保全に向けられる全ての財源からの「投資」を速やかに増やすこと
を求めます。

ハイデラバードでの合意には、2015年までに途上国向けの生物多様性関連の国際資金の流れを倍にし (2006-2010年の平均に対し)、2020年までその水準を維持すること、生物多様性関連事業に向けられる国内資金を増やすことが含まれています。この仮目標は、COP12でレビューして最終化することになっています。我々は、これ以上行動を先送りしないために、ハイデラバード合意を出発点として、次の段階の議論をすべきと主張します。

先進国には、
  • この2015年までに途上国への資金の流れを倍増させる目標を達成するための努力を加速すること
  • その内容の統計性を高めること
  • ハイデラバードの約束を果たし、生物多様性保全のための優先行動を明確にした途上国に対しは、2015年の目標レベルを上回る資源動員を実施する用意をすること
を求めます。

先進国から途上国への資金の流れを拡大することは重要ですが、それだけでは愛知目標を達成するには不十分です。愛知目標達成のためのコストは、生物多様性の保全のために一貫した政策の導入 (policy coherence) により大幅に削減できる、というのが、COP12に向けたハイレベルパネルからの重要なメッセージです。

そこで、全ての 締約国に対し、国内で生物多様性の優先度を高め、生物多様性関連事業に向けられる国内資金の拡大を図ることを求めます。具体的には、生物多様性の価値を国家勘定に組み込むこと (愛知目標2)、補助金の改善 (愛知目標3) が重要になります。生物多様性保全への一貫したインセンティブ、規制やガイドラインにより民間参画を奨励することで、対策のコストを下げ、かつ効果を上げ、持続可能な消費と生産 (愛知目標4 / セクターに特化して、漁業 (愛知目標6) 農林養殖業 (愛知目標7) ) の達成につながります。この着実な実施のために、2016年までに必要な資源の50パーセントを満たし、2020年までに必要な資源の100パーセントを用意するための具体的な計画を立てることを求めます。

さらに、効率的な資金の活用ができるキャパシティーを構築すること (含、そのための国際協力) を求めます。そして、資源動員と管理のための的を絞った技術援助とキャパシティ構築 (途上国がニーズを示し、先進国が資金を提供) の拡大をCOP12で開始することを求めます。

このポジションペーパーの全文 (英語) はこちらのリンク先をご覧ください。