「グリーン・ウォール」の創生 グヌングデ・パングランゴ国立公園 住民参加型森林再生プロジェクト 現地からのお便り【2013年2月1日】
 
 
 
森林再生事業の進捗
強い日差しをさえぎる大きな木々を失った土地は、乾季の乾燥に直接さらされています。森林再生のために植えられた苗は、乾季を耐え、雨季に成長するという繰り返しを経て大きくなり、乾季を生き延びる強さを獲得していくのです。11月、インドネシアは雨季に入りました。乾季を耐え抜いた苗にとっては、恵みの季節です。250ヘクタールの植林地に植えられた苗の約25%は、残念ながら生き延びることが出来ませんでした。写真は、植替えのために新たに集められた苗です。​

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プロジェクトでは、プロジェクトに参加している農家からはもちろん、直接参加していない農家からも苗を購入しています。農家にとっては、貴重な収入源です。

11月、私たちは、まず自生種の植替えをしました。そして、12月には果樹の苗の植替えをしました。植え替えた苗は、全部で25,000本です。


 地元コミュニティとの定期的          苗の植替え             大きく育った木々
       な話し合い

苗畑は、苗を集めて育てる大事な施設です。プロジェクトで使っている苗畑は、竹を骨組みに使っているため、定期的な改修が欠かせません。雨季に入る前に、骨組みを新しい竹に取替えました。


コミュニティ・アグロフォレストリーの開発
プロジェクトでは、地元コミュニティが森を傷つけることなく豊かに暮らすことが出来るよう、家畜飼育、淡水魚の養殖、持続的な農業といった生計手段の開発を支援しています。畑では、市場で良い値がつく作物として農家が選んだショウガ、インゲンマメ、キュウリが育てられています。青々と育ったキュウリが収穫され、市場に売りに出されました。


            キュウリの収穫                 キュウリを市場で売るための準備

生物多様性の調査​
私たちは、パートナーNGOSEMAKと国立公園職員と協力して、自動撮影カメラを使った生物多様性の調査を続けています。11月、このカメラが驚くべき瞬間をとらえました。非常に希少で、長い間目撃情報がなく、グヌングデ・パングランゴ国立公園にはもはや生息していないと思われていたドール(Cuon alpinus)と思われる個体です!写真は、残念ながら全身を写してはいませんが、ドールの特徴をよくとらえています。野生動物の生息地が既に多く失われたジャワ島。グヌングデ・パングランゴ国立公園の森を守る意義を改めて痛感する調査結果となりました。

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この期間、私たちは、国内外からのお客さんを迎え、取組みの紹介をしました。国際林業研究センター(CIFOR)とスウェーデン環境省から来られた方々には、グリーン・ウォールプロジェクトが実践的で有効な取組みだと感じてもらえたようです。また、西ジャワにあるグヌン・チレマイ国立公園からも、スタッフがJICAとともに訪れました。地元コミュニティと共に森林を守り、再生する取組みが広く展開していくことを願っています。

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        「グリーン・ウォール」の紹介                地元農家への記念品の贈呈

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    グヌン・チレマイ国立公園/JICAと話し合い      グヌン・チレマイ国立公園/JICAと集合写真​

「ジャムウ」
インドネシアでは、地元でとれる植物を使った様々な伝統的な薬や飲み物が日常的に親しまれています。その中でも、ジャムウという伝統的な飲み物は、体に良い飲み物として、ここジャワ島に限らずインドネシアの多くの島で好まれています。村の女性たちがジャムウを作り、瓶につめ、瓶を入れたかごを持って、訪問販売します。大人だけでなく、子どもたちもジャムウが大好きです!

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