コーヒーと生物多様性
© Cristina Mittermeier/iLCP
CIジャパン
現地住民の生活向上と生物多様性保全の推進を同時に目指す

コンサベーション・コーヒー・プログラムとは、CIがホットスポットの保全戦略として推進する取り組みのひとつで、「現地住民の生活向上と生物多様性保全の推進を同時に目指した方法で生産・加工・流通するコーヒー」を生み出すものです。

コーヒー栽培とホットスポット
世界のコーヒー生産地の多くが、実は、生物多様性が豊かでありながら、破壊の危機に瀕している生態系である「生物多様性ホットスポット」内に位置しています。そのため、栽培方法や栽培場所の選択が、環境に重要な影響を与えることになります。適切な農法や土地利用を行えば、コーヒー栽培は環境保全の非常に強力なツールとなりえます。

CIは、ホットスポット内で、コーヒー栽培による自然保護の効果が特に高いと思われる場所を戦略的に選定し、現地農家と共同で日陰栽培(シェイドグロウン)農法を実施しています。コリドー・アプローチと呼ばれるこの戦略は、断絶された森をつなぎ、野生生物の生息地の拡大や水源地の滋養など、様々な効果を生み出すことができるのです。

コンサベーション・コーヒー・ベスト・プラクティス(CCBP)
CIは、生産者とともに、生物多様性の保全と生産者の生活およびコミュニティの生計の向上に取り組むための手法として、コンサベーション・コーヒー・ベスト・プラクティス(CCBP)を開発しました。

CCBPは各ホットスポットや地域のニーズに応じて、適用・管理されています。各国のコンサベーション・コーヒーのパートナーは、以下のようなコーヒー生産とマーケティングにおける継続的な努力を通じて、地域の保全戦略に貢献しています

コーヒー生産と貧困:グローバリズムが生んだ格差
コーヒー生産者は小規模農家が多く、しかもコーヒー豆の価格は市場相場によって大きく変動します。2001年に世界のコーヒー価格が暴落した後、途上国の小規模生産農家の多くが、苦しい生活を余儀なくされています。

貧困の悪化はまた、自然資源に直接頼って生活することの多い途上国においては、環境問題の悪化につながることも多いのです。

世界市場のグローバル化が進む中、日本をはじめとする先進国が、途上国の小規模農家や環境改善に直接貢献することのできる製品を進んで購入し、生産者になるべく多くの利益を還元するなど、世界市場を利用しながら少しずつ貧富の差をなくしていくことを目指すことが重要です。

コーヒー業界の新しいリーダーシップ 消費者とコーヒー生産地の架け橋を目指して:
1998年以来、CIは、コーヒーが、生産するコミュニティの支援と環境保全の両方を達成する強力なツールであることを示すために、企業とパートナーシップを構築してきました。

CIは、世界のコーヒー生産者と生物多様性が直面している課題に取り組むには、大手ロースター、輸出入業者、加工業者、栽培者、生産者組合などにわたる、コーヒー業界すべての強い関わりが必要であると考えます。生産の各段階でのさまざまな参加者のビジネス・ニーズによってアプローチは異なるかもしれませんが、効果的な全体戦略を設定し、目標に向かって確固たる活動を実施することが重要です。